2009年3月17日火曜日

大阪ハムレット3/森下裕美/双葉社

少年アシベをご存知でしょうか?
25歳前後の方はタイムリーに見ていたかもしれません。

その作者の方の描く(簡単にくくりたくはないですが)
大阪人情ストーリーです。

間違いなく森下裕美は自分を削って書いている。
ほのぼのとした画風と裏腹に消耗しまくっている。
じゃないとこんなに、優しくて厳しくてつらくて温かい話を書けるはずがない。
うわべじゃない本当の優しさ、人間の滑稽さ、かわいさを
大阪というお好み焼きソースとトンカツソースで味付けして
どやこれが愛やでと教えてくれている(本人に教えてやるという感覚はないでしょうけど)

私の信条は「つらいことは笑い話に」
つらいことをつらく書くよりも笑えるように書く方が難しい。
つらい現状に酔わないって難しい。
大好きな西原理恵子もぼくんちで書いてた。
「泣いたら腹がふくれるか。笑え。」
自分の信条も好きなセリフも文章にすると
なんて陳腐で押し付けがましくなるなのだろう。
くやしいなー。