成瀬は天下を取りにいく 宮島未奈
成瀬は頭が良くて他から見ると個性が強めな我が道を行く女子中学生。
彼女を周りから描いて最後は彼女が主人公。
舞台は滋賀。
滋賀が匂い立つような青春小説で、始まりは幼馴染から。成瀬が閉店の決まった西武への地元テレビのカウントダウンに写り込むことを決めたこと。もやついたり、応援したり戸惑ったり。あぁすごくよい。突然N1に出ようとして相方になったり高校生になっても漫才やってたり。
彼女をあまり好きではない同級生からの目線もよき。変わってるけどいじめられてないことにホッとするというか一線を画すのだとおもう。嫉妬を超えてる。
夏の終わりにぴったりの小説だった。
読後、思わず後書きの著者の学歴を見てしまった。偏差値が高い小説だったから