2012年12月31日月曜日

手の中から抜け落ちた過去と、握ってる過去と

小中学生のころ、町中から嫌われていた。

ヤンキーでもなく、ヤンチャだったわけでもないけど。

妄想ではない。当時、仲の良かった子ー仮にAちゃんとするーの親に

「たよこちゃんと仲良くするのやめなさいよ、あの子よくないわよ」とわざわざ忠告されるくらいだった。

その時、Aちゃんのお母さんは「そんなことない、あの子はいいこだよ」と言ってくれた。

それはわたしの救いになった。やっぱ、わたしいい子じゃんと思った。他人から、そう言われた、ということは大事だった。

一人でも味方がいればいいという現在の考えが固定された瞬間でもあった。

そんなわけで、たいしてつらいとも思わずに、中学を終え、大学と環境が変わりAちゃんとは疎遠になった。

大人になった今も、たまになんとなくあのときのAちゃんのおばちゃんの言葉を思い出して、あったかくなる。



Aちゃんのお母さんは、今もたまに、「またAとたよちゃんが仲良くなればいいのに」と言ってくれてるらしい。

たぶん、Aちゃんのお母さんは、わたしといたときのAちゃんが好きなんだと思う。

それは別に悪いことではない。けど、たぶん、わたしからAちゃんに近づくことはないだろう。

もう好きじゃないから。興味ないから。Aちゃんから私に接点を持とうとする気配もない。

でも、Aちゃんのお母さんが私に言ってくれた言葉は、私にとって未だに大事なもので、それにかわりはないのだ。


何日かまえ、Aちゃんのお母さんが私のことで、嬉し泣きをしたときいて、いろいろおもった。