2019年3月25日月曜日

心がだめになってしまう前に

ずっとむかし、むかしのはなし
kくんは神経質で気難しいたちで、それを押し隠して普段は穏やかなふりをしていた
そこらの学校の中では頭が良くて
kくんとはよく話した。
というか、わたしがkくんを慕っていたのだと思う。
喫煙所でたよちゃんどう?なんてとりあえずの世間話をふってくれたけど
kくんはそのときの界隈の人たちのことを嫌いだったのだと思う、私を含め。
kくんは小柄でアニエス・ベーのカーディガンを着ていた。
またこれが流行るなんてね
そのアニエス・ベーのカーディガンが好きで
わたしも欲しいなぁなんて思ってた。
わたしは摂食障害でやせぎすでミルクフェッドの tシャツ がお気に入りで
男物のAPCの細身のジーパンを履いていた。
そのカーディガンが赤だったような気もするし
黒と2色持っていたような気もする。
なんだかんだで、お互い大学に入れて
kくんはばんからな大学、わたしはギリ六大学のばんから大学のぼんくらだった。
kくんはゴールデン街のバーでバイトしてて
四国でお遍路したり
ペドロ&カプリシャスを歌うと、たよちゃんやるなぁとうけて嬉しかった。
どうしてもストリップが見たくて素人の女向けのものを
紹介してもらったのもkくんだった。
浅草でもんじゃを食べてレモンサワーを飲んでストリップを見た、
学生証を忘れてそういうところに学割があることに驚いた。
kくんは持ってきていて、少し私にカンパしてくれた。


たぶんkくんはわたしを思い出したりしない。
どこかで愛し合う人を見つけて生きててほしい。

わたしはわたしの大切な思い出を忘れることがあるんだろうか
誰にも話したくないのに書いてみたくなった