2019年6月17日月曜日

最近の読書




ふたりぐらし 桜木紫乃 

元映写技師の夫と教授と口の悪い母に育てられた紗弓。
2人の結婚は貧乏で看護師の沙弓で家計を支えている。
30代半ばの沙弓と40代の夫。
それぞれからかたられる夫婦の話。

はじめて、桜木作品を読んだのですが
なんという人間ドラマ!
夫側の貧乏くさくてしみったれでプライドの高いさま!
そして沙弓の母を嫌いだと思うことへの罪悪感…
池波正太郎が勧善懲悪じゃなくて好きだ
人はいいこともしながら悪いこともする、
そういったところが好きなのだけど
この作品もその雰囲気をかんじる。
真面目なだけじゃない、穏やかなだけじゃない
夫婦にしかわからないことがある
それを拒絶するでもなくかかれている



猫は笑ってくれない 向井康介

映画もらとりあむたまこや聖の青春の脚本家。
いやいやどちらも大好きな映画!

この小説は
以前は仕事があったが今は閑古鳥のなく主人公。
元嫁に死にかけのねことの再会を求められる
元嫁は再婚している…
わたしたちだってあるじゃない
仕事やらがうまくいかなくて
プライベートもで自分が信じられないとき

さざ

なみのよる 木皿泉 河出書房新書
小国ナスミ、享年43。その死は湖に落ちた雫の波紋のように家族や友人、知人へと広がり」

がんで死んだナスミの家族、ナスミの元同僚、とおりすがりで出会った人、
中学時代の元彼
いろんな人の目から語られるナスミ。
もう私が語るほどないくらい人気な木皿泉ですが
いつも叩かれたような気持ちになる
もっと私、自由に生きていいじゃない、すりこまれた○○せねば
を捨てようって

今年の初め頃書いて放置していた読書録