2012年3月29日木曜日

かさぶたになっても痛いんだよ

もうさ、そのときね、
閉塞感に窒息してしまいそうだった。
見えない鎖でつながれ汚い檻にぶちこまれた囚人の気分だった。
ここから、出られるのは自分しかいないってわかってるけど、
誰かに助けて欲しかった。誰かに手を握って欲しかった。
重いよね。自分でどうかしないで、誰がどうかしてくれるのさ。
わかっちゃいても、できなかった。息するだけで精一杯だった。

ある日、友だちと話してるとき、我慢できなくなってわんわん泣いた。
迷惑だよね。でもとめられなかった。嗚咽が自分で煩かった。

友だちは、「もう強くならなくていいよ」
と言った。

わたしは、だって強くないと生きていけないじゃないか、
と泣いた。

友だちは「そりゃそうでなあ」と笑った。
わたしは、友だちと友だちでよかったと思った。
友だちはなんかで読んだお仕着せの言葉を喋ってるんじゃなかった(本も漫画も読まない)
強くなりたい、でもそれは苦しい、じゃ強くならなくていいよ、
だって強くないと乗り越えられないじゃないか、そりゃそうでなあ。


強くなることにこだわるのは、やめよう、とはっきり思ったわけじゃない。
できれば今だってそうなりたいし、そのための心の筋トレをするよ。

それからわたしは、吐血しそうになりながら生きていった。
かさぶたになったと思ったら、かいてむしって血がにじんだりした。
思い出すだけで、3秒で吐けた。
でも、別の友だちは、すっかり元気そうだねと過去として話す。
わたしは、安藤裕子を爆音で聴きたくなるくらいダークサイドに
落ちそうになる。
もうきれいな傷跡になったあとでも、そこは痛む。
わずかに盛り上がってるにすぎないのに、存在感があるのだ。





なのはな 萩尾望都 小学館


おばあちゃんの種まき機、10万年たたないとなくならない放射性物質
そのころ、地球はまだあるのだろうかってレベル。
どんどん高くなるガソリン。10年前なんてレギュラーが100円を切ってたらしい。
ほんとうか?
ぼくは、ぼくたちは、どう生きるのかって考えなきゃいけないけど
考えたって、ガソリンにかわるエネルギーはないし、
EVの自動車だって電気でしょ。そしたら、どうすんのさ
ってこういう話、政治と宗教と野球の話くらい禁句だな。
だって考えたってわかんねーもんよ。
でも誰も教えてくれないんだよ?自分で読んだり、考えたりしないと。
どうやって考えていったらいいんだろう。
とりあえず、得意の保留をしているところへこの本。



板尾日記 6 板尾創路  リトルモア

6年?このシリーズ読み始めて6年?
板尾日記には3回くらい決定的な出来事がある。
ひとつは、こどもが生まれたとき。
ひとつは、こどもがなくなったとき。
もうひとつは、本書にあるよ。

最近は伏字が少ないなあ。